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知財みちしるべ:最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、判例を集めてみました

争点別に注目判決を整理したもの

その他特許

◆H15.10.16 東京地裁 平成14(ワ)1943 不正競争 民事訴訟事件

米国特許権に基づく差止請求権の不存在確認請求に係る訴えが、認められるか否かについて、三村裁判官は、これを肯定しました。「虚偽の事実を告知し,又は流布する行為」に該当するかどうかの前提として、以下の点について判断されました。
争点は、1)我が国の裁判所に国際裁判管轄は認められるか、2)確認の利益があるのか、3)米国特許権の技術的範囲について、無効事由まで判断できるのかが争われました。

   

◆H15.10.16 東京地裁 平成14(ワ)1943 不正競争 民事訴訟事件

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◆H15.10. 8 東京高裁 平成14(行ケ)539 特許権 行政訴訟事件

 実施例追加型の国内優先権について、あとの出願で追加した発明について優先権が認められるかについて、裁判所は特許庁と同様に、これを否認しました。総論では原告の判断基準を認めましたが、本件ケースでは無理ということのようですね。私の知っている限りで国難優先権についての初の判断です。公報検討してみたいですね。
  裁判所は、「特許法41条2項は,・・・後の出願に係る発明が先の出願の当初明細書等に記載された事項の範囲のものといえるか否かは,単に後の出願の特許請求の範囲の文言と先の出願の当初明細書等に記載された文言とを対比するのではなく,後の出願の特許請求の範囲に記載された発明の要旨となる技術的事項と先の出願の当初明細書等に記載された技術的事項との対比によって決定すべきであるから,後の出願の特許請求の範囲の文言が,先の出願の当初明細書等に記載されたものといえる場合であっても,後の出願の明細書の発明の詳細な説明に,先の出願の当初明細書等に記載されていなかった技術的事項を記載することにより,後の出願の特許請求の範囲に記載された発明の要旨となる技術的事項が,先の出願の当初明細書等に記載された技術的事項の範囲を超えることになる場合には,その超えた部分については優先権主張の効果は認められないというべきである。・・・そうすると,特許法41条2項の適用については,後の出願に係る発明が先の出願の請求項についての補正として提出されたと仮定した場合に,先の出願の当初明細書等に記載した事項の範囲内の補正と認められるか否かを判断して決すべきであるという原告の主張は,それ自体としては,首肯するに足りる。」と総論では認めましたが、「本件において,図11実施例発明を加えることは,上記のとおり,後の出願の特許請求の範囲に記載された発明の要旨となる技術的事項が,先の出願の当初明細書等に記載された技術的事項の範囲を超えることになるから,これを先の出願の請求項の補正として提出する補正が認められず・・・」と述べました。

      

◆H15.10. 8 東京高裁 平成14(行ケ)539 特許権 行政訴訟事件

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◆H15. 5.27 大阪高裁 平成15(ネ)320 特許権 民事訴訟事件

 1つの争点として、制限付きの通常実施権の制限を超えた実施が特許権侵害となるのか、それとも、単なる契約違反なのかが争われました。
  大阪高裁は、制限を本質的なものか付随条件なのかで区別し、前者については、特許権侵害、後者については契約違反と判断しました。前者の例としては、「特許法2条3項が定める生産,使用,譲渡等の実施態様のうち一つ又は複数に制限する場合,特許請求の範囲の複数の請求項のうち一部の実施のみに制限する場合,複数の分野の製品に利用できる特許について分野ごとに制限する場合等が考えられる。」と述べました。

 

◆H15. 5.27 大阪高裁 平成15(ネ)320 特許権 民事訴訟事件

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