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知財みちしるべ:最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、判例を集めてみました

争点別に注目判決を整理したもの

限定解釈

◆H14. 9.27 東京地裁 平成12(ワ)6610 特許権 民事訴訟事件

カラオケ装置(CS関連?)の侵害事件です。ブラザーvs第1興商です。

「以上によると,本件第1特許発明は,音データと歌詞表示指示データとを組み合わせて,楽音情報記憶部に格納するという構\成によって,歌詞の色変え画像表示をその楽曲の主旋律の進行にほぼ一致させるという目的を達成するものであるから,構\成要件Dにいう「楽音情報記憶部に格納されるデジタル楽音情報は,種々の楽器の演奏情報と,歌詞表示指示情報とを有している」とは,種々の楽器の演奏情報と歌詞表\示指示情報が組み合わせられ,一つのデジタル楽音情報として楽音情報記憶部に格納されていることを意味するものと解するベきである。 ウ 上記1で認定した事実及び弁論の全趣旨によると,被告装置においては,音楽生成データと,歌詞抽出データとは,それぞれ独立したデータとして別個の記憶領域に記憶されており,組み合わせられて一つのデジタル楽音情報として格納されているものではないものと認められる。したがって,被告装置は,本件第1特許発明の構成要件Dを充足しない。 エ 原告らは,歌詞表示指示情報が演奏情報中に組み込まれることまでは要しないと主張する。しかし,上記(1)で認定した事実に証拠(甲A2,3)を総合すると,本件第1特許の明細書には,歌詞の色変え画像表示をその楽曲の主旋律の進行にほぼ一致させて行うという本件第1特許発明の目的を達成するための構\成として,歌詞表示指示情報のデータを演奏情報のデータに組み込む構\成以外の説明は何ら記載されていないものと認められるから,原告らの上記主張は理由がない。・・・ 以上述べたところによると,本件第2特許発明は,公知技術1ないし3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものということができるから,本件第2特許は特許法29条2項に違反して特許されたものである。したがって,本件第2特許に,同法123条1項2号に規定する無効理由が存在することは明らかであり,特段の事情も認められないから,本件特許権に基づく本訴請求は,権利の濫用として許されない。」

 

◆H14. 9.27 東京地裁 平成12(ワ)6610 特許権 民事訴訟事件

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