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知財みちしるべ:最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、判例を集めてみました

争点別に注目判決を整理したもの

部分意匠

平成28(行ケ)10054  審決取消請求事件  意匠権  行政訴訟 平成28年11月7日  知的財産高等裁判所

手すりの部分意匠について、創作容易であるとした審決が維持されました。判決文中に本件意匠および引用意匠が提示されています。平面部の透明度がグラデーションで変化するというものです。
 (ウ) 透明の面板を手摺の構成部分に使用する場合において,下を白く着色\nして透明度を低く,上の透明度を高く,下から上にグラデーションにより透明度を 高く変化させることは,公然知られた模様又は色彩であり,これを合わせガラス面 板の模様又は色彩として手摺の構成部分である合わせガラス面板に付することは,\n当業者にとってありふれた手法であることは,前記(1)ウ(イ)のとおりである。 また,着色された部分の色調や透明度をどの程度とするか,透明度がグラデーシ ョンにより変化している部分をどの位置にするか,透明度がグラデーションにより 変化する幅をどの程度にするかについては,構成比率を変更するものにすぎず,こ\nれらの比率を,前記第2の2の甲1の透過率を説明する参考図や使用状態を示す参 考図のようにすることは,当業者にとってありふれた設定であることも,前記(1)ウ (イ)のとおりである。
そして,前記(イ)によれば,平板の合わせガラスを着色するに当たり,合わせガラ スを構成する2枚のガラス板の間の中間膜ないし樹脂層のみに着色し,2枚のガラ\nス板をその全面において透明にすることは,当業者にとってありふれた手法である。 したがって,仮に,グラデーション模様の配されている部位が,ガラス面板であ る合わせガラスを構成する2枚のガラス板の間の中間膜ないし樹脂層に特定されて\nいることを前提としても,本件部分意匠は,意匠登録出願前に当業者が日本国内に おいて公然知られた形状と模様又は色彩の結合に基づいて容易に創作をすることが できたものといえ,意匠法3条2項に該当する。

◆判決本文

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