少し前の事件です。
訴外Aの社員と被告が共同で開発したパチスロ機の関する著作権の帰属および商標権侵害が争われました。原告Bは、訴外Aの破産管財人から知的財産権の譲渡を受け、自己が権利者であると主張しました。
具体的には、著作物に該当するのか、著作者は誰か、商標の使用に該当するのか等が争われました。裁判所はパチスロ機の液晶画面について美術の著作物に当たり、また、共同著作物ではないと判断しました。
また、商標権については、「ソフトウエアは、一般に、その記憶媒体のいかんにかかわらず、プログラム自体が商品の本質をなすという特質を有するものである。そして、ソ\フトウエアを実行した場合にその導入部で表示される標章は、需要者に認識され、出所識別機能\を果たすものであるから、商標として使用されているというべきであり、これをプログラムに組み込むことも、商品に標章を付することに当たるというべきものである。・・・したがって、同ソフトウエアの「隠しムービー」で別紙標章目録2記載の標章が表\示されるように同ソフトウエアに組み込むことは、本件商標に類似する標章を商品に付して使用することに当たるというべきである。」と判断しました。
◆H16. 1.15 大阪地裁 平成14(ワ)1919等 著作権 民事訴訟事件