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ビジネスモデル特許の事例
(C)1999.12 弁理士 古谷栄男
'99夏〜'99年末にかけて行った講演の配付資料に、最新情報を加えて、加筆訂正したものです。


(13-2)インターネット上での割引クーポンの特許(特許出願1995年、話題1998年)

権利者など
 米国特許   5761648
 権利者    CoolSavings社
 相手方    planet U社

特許の概要
 割引クーポンをインターネット上で配布するシステムの特許である。この発明の概要は以下のとおりである。

 @割引クーポンを発行しようとする会社は、本発明のサービスシステムに対して、クーポン発行依頼を送信する。クーポンを利用しようとするユーザーは、あらかじめサービスシステムに登録をしてユーザーIDを取得、A登録をしたユーザーは、サービスシステムにアクセスして、クーポンデータのダウンロードを要求、Bサービスシステムでは、ユーザーIDを除いたユーザー情報を記録、Cその後、ユーザーIDを含むクーポンデータをユーザー端末に送信、Dユーザーは、プリンタにてクーポンをプリントアウトする。ユーザーが、クーポンを使って買い物をすると、そのデータは、ショップからサービスシステムに送信される。

 この発明によれば、サービスシステムによってクーポンの発行枚数を容易に管理できる。また、クーポン発行者は、クーポンをダウンロードしたユーザーのプロファイルや、クーポンを使用したユーザーのプロファイルを取得できる。
事件の概要
 権利者のCoolSavings社は、98年、planet U社が本件特許を侵害しているとして訴訟を提起した。planet U社は、生産者、販売者、消費者を結ぶプロモーション活動を行っている企業である。そのなかで、オンラインによる割引クーポンの仕組みを採用している。この事件は、シカゴの裁判所に提起されたが、意外な方向で決着がつくことになる。

 CoolSavingsに訴えられたplanet Uは、上記特許を取得後の2000年2月23日、逆に、上記特許権を侵害するとしてCoolSavingsを提訴した。CoolSavingsからの特許権侵害の追求に、自社の特許権で対抗する措置に出たのである。また、planet Uは、CoolSavingsだけでなく、同社のクーポンシステムを利用している車部品販売会社Pep Boys(http://www. pepboys.com/)も被告として提訴した。

 両社は、2000年7月、互いに相手方の特許の有効性を認め、互いに相手方の特許についてライセンスを受ける「クロスライセンス」で決着をつけた。

 CoolSavingsは、iVillage, CouponSurfer, Xa dvantage, emaildirectなどに対し8つの特許権侵害訴訟を提起している。planet U社に対する訴訟はそのうちの1つであった。なお、CoolSavingsは、99年5月、CouponSurferとの間で、有償ライセンスの契約を交わしている。さらに、2000年12月、IQ.COMとの間で、有償ライセンスの契約を交わして和解した。

クレーム
1. A method for issuing and processing electronic certificates having both transaction data and identification data, comprising the steps of:
(a) establishing an electrical communication between a service system and a plurality of issuer systems;
(b) establishing an electrical communication between the service system and a plurality of remote user stations;
(c) transmitting to the service system from the plurality of issuer systems instructions for issuing a predetermined type and number of the electronic certificates;
(d) the service system receiving remote user profile data, including information sufficient to specifically identify the remote user, from the plurality of remote user stations and developing correlation data which categorizes the remote user profile data;
(e) selectively transmitting to the plurality of issuer systems from the service system the correlation data without also transmitting the specific remote user identification information; and
(f) selectively transmitting to the plurality of remote user stations specified electronic certificates based upon the correlation data developed by the service system.

関連文献・サイト
planet Uのサイト

CoolSavings社のサイト

Pep Boys社のサイト

・テスコニュース '99.5.14

CoolSavings社プレスリリース 2000.12.13

 IQ.COMが、有償ライセンスを受けたことを報告している。

 


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この資料は、下記の著作権表示さえしていただければ、
複製して配布していただいて結構です(商業的用途を除く)。
(c)1999 Hideo FURUTANI / furutani@furutani.co.jp

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