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長距離電話の課金方法の特許
ビジネスモデル特許の事例

(C)1999.12 弁理士 古谷栄男
'99夏〜'99年末にかけて行った講演の配付資料に、最新情報を加えて、加筆訂正したものです。


(14)長距離電話の課金方法の特許(ATT対エクセル事件)(特許出願1992年、事件1999年)

権利者など
米国特許    5333184
権利者     AT & T
相手方     EXCEL COMMUNICATIONS MARKETING, INC

特許の概要
発信者と着信者が異なる電話会社と契約している場合に、長距離電話会社間の請求処理を支援する方法の特許である。

事件の概要
通信サービス会社であるEXCEL COMMUNICATIONSに対し、ATTは、本件特許の侵害であるとして地裁に提訴した。デラウエア地裁では、方法クレームは数学的アルゴリズムを記載したに過ぎないとして、法定の主題ではないとして無効となった。ATTは、これに不服として、CAFCに控訴した。CAFCでは、本件特許の方法クレームは、101条のプロセスに該当するとして、特許の有効性を認めた。
なお、日本でも特許が成立している(特許2795596)。

クレーム
1. A method for use in a telecommunications system in which interexchange calls initiated by each subscriber are automatically routed over the facilities of a particular one of a plurality of interexchange carriers associated with that subscriber, said method comprising the steps of:
generating a message record for an interexchange call between an originating subscriber and a terminating subscriber, and
including, in said message record, a primary interexchange carrier (PIC) indicator having a value which is a function of whether or not the interexchange carrier associated with said terminating subscriber is a predetermined one of said interexchange carriers.

(対応日本特許のクレーム1、装置クレームである)
1.各加入者によって発呼される交換機間呼が、その加入者に関係づけられた複数の交換機間キャリアのうちの特定のキャリアの設備を通じて自動的にルーティングされる通信システムにおいて、発信加入者と着信加入者の間の交換機間呼のメッセージ記録を生成する手段(311、312)と、着信加入者に関係づけられた交換機間キャリアが特定の交換機間キャリアであるか否かの関数である値を有するPIC標識をメッセージ記録中に付与する手段(311)とからなることを特徴とする通信システム用装置。

関連文献・サイト
CAFC判決全文
 

 


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(c)1999 Hideo FURUTANI / furutani@furutani.co.jp

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