TOPへ

マピオン特許
ビジネスモデル特許の事例

(C)1999.12 弁理士 古谷栄男
'99夏〜'99年末にかけて行った講演の配付資料に、最新情報を加えて、加筆訂正したものです。


(15)地図上の広告方法の特許(マピオン特許)(特許出願1995年、話題1999年)

権利者など
 日本特許   2756483
 権利者    凸版印刷

特許の概要
 本特許は、インターネットを用いた地図における広告方法に関するものである。この地図情報サイトは、地図データを記録しており、ユーザからの要求に応じて、各地の地図をユーザコンピュータに送信する。

 @広告依頼主は、広告依頼主コンピュータから地図情報サイトにアクセスし、地図上の自社の位置に対応付けて広告情報を送信する。A地図情報サイトは、これを受けて、広告主の地図上の位置に対応付けて、その広告情報を記録する。Bユーザは、地図情報サイトにアクセスして、地図を表示する。その際、広告を掲載している会社については、地図上において広告マーク(図のα参照)が表示される。Cユーザがこの広告マークをクリックすると、これに対応付けて記録されている広告が、地図情報サイトから送信される。

 このシステムによれば、広告依頼者は安価に広告を提供することができ、さらに、広告内容の変更が容易である。



話題の概要
 新聞により報じられて話題となった。権利者のグループ企業であるサイバーマップ・ジャパンが地図情報ホームページ「マピオン」として、この特許の仕組みを運営している。

クレーム
1. サーバ側からコンピュータネットワークを介して広告情報を供給する広告情報の供給方法において、
 広告依頼者に対しては、
 広告情報の入力を促す一方、
 前記サーバ側に予め記憶された地図情報に基づいて地図を表示して、当該地図上において広告対象物の位置指定を促す段階と、
 前記地図上において位置指定された広告対象物の座標を、入力された広告情報と関連づけて前記サーバ側で逐一記憶する段階とを備える一方、
 広告受給者に対しては、
 前記サーバ側から前記地図情報に基づく地図を表示するとともに、当該地図上の地点であって、記憶された広告対象物の座標に相当する地点に、図像化した当該広告対象物を表示して、所望する広告対象物の選択を促す段階と、
 選択された広告対象物に関連づけられた広告情報を前記サーバ側で読み出す段階と、
 読み出された広告情報を、前記広告受給者に対して出力する段階とを備えることを特徴とする広告情報の供給方法。

7. コンピュータネットワークを介してサーバ側へ広告情報を登録する広告情報の登録方法において、
 広告依頼者の端末に対し、広告情報の入力を促す一方、
 前記サーバ側に予め記憶された地図情報に基づいて地図を表示して、当該地図上において広告対象物の位置指定を促す段階と、
 前記地図上において位置指定された広告対象物の座標を、入力された広告情報と関連づけて前記サーバ側で逐一記憶する段階とを備えることを特徴とする広告情報の登録方法。


関連文献・サイト
日経産業新聞「インターネットに特許の波」 1999.5.14

マピオンのサイト 

 


------------------------------------------------------------------------
この資料は、下記の著作権表示さえしていただければ、
複製して配布していただいて結構です(商業的用途を除く)。
(c)1999 Hideo FURUTANI / furutani@furutani.co.jp

------------------------------------------------------------------------

本文に戻る