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ビジネスモデル特許の事例
(C)1999.12 弁理士 古谷栄男
'99夏〜'99年末にかけて行った講演の配付資料に、最新情報を加えて、加筆訂正したものです。


(19-2)顧客情報収集システムの特許(出願1998年、事件1999年)

権利者など
 日本特許 2897127,2952771
 権利者  宮山直之氏
 相手方    ?リクルート

特許の概要(特許第2897127号)
 この特許は、カタログの送付などに関連して顧客情報を収集し、企業に提供するシステムに関するものである。その概要は、下記のとおりである。

@顧客は、商品のカタログなどを請求するために、電話やメール等により収集装置にアクセスする。電話によるアクセスの場合、収集装置は音声による応答を行い、顧客の住所、氏名などの回答を収集する。メールによるアクセスの場合には、顧客からのメールにより住所、氏名などを収集する。
A収集された回答は、テキストデータに変換された後、顧客情報データベースに蓄積される。
B収集装置は、所定時間ごとに、顧客情報データベースの内容を読み出して分析し、これを企業に送信する。
 以上のようにして、異なるアクセス経路に基づく顧客からのカタログ要求などを一元管理して、適切にその企業に提供することができる。




事件の概要
 本件特許は、1998年5月に出願され、1999年7月に許可されている。本件特許に対し、1999年11月に、?リクルートより特許異議の申立がなされた。2000年6月に権利者側の反論が出されており、現在、審理中である。

 権利者は、顧客情報収集システムに関し、本件特許の他に特許第2952771号を取得している。?リクルートは、こちらの特許に対しても異議申立を行っており、これも審理中である。

 ?リクルートは、電話、ファックス、ネットなどの電子メディアを活用した情報提供サービスを行っている。


請求項
特許2897127(全4項)
【請求項1】 通信回線を介した顧客からの通信を受けた場合、および通信回線を介して顧客からインターネットにより電子メールを受けた場合に、それぞれ顧客からの通信および電子メールを受信する受信部と、該受信部が通信回線を介して顧客からの通信を受けた場合において、通信回線を介して顧客に対して音声による案内メッセージを送出する音声案内部と、前記音声案内部による音声案内に対する顧客からの回答を収集すると共に前記受信部が通信回線を介して顧客からインターネットにより電子メールを受けた場合に電子メールの内容から顧客の情報を収集するデータ収集部と、該データ収集部で収集した音声情報をテキストデータに変換する音声データ変換部と、前記データ収集部で収集した音声案内に対する顧客からの音声情報、および電子メールによる情報を、それぞれテキストデータに変換する音声テキストデータ変換部と、前記データ収集部で収集された顧客情報を所定の形式でデータベースに格納するデータベース管理部と、データベースに格納された顧客情報を一定時間経過毎に読み出して集計分析するデータ集計分析部と、該集計分析部で集計分析された顧客情報を通信回線を介して指定の個所へ送信する顧客情報送信部と、を備えたことを特徴とする顧客情報収集システム。

特許2952771(全3項)
【請求項1】 通信回線を介した顧客からの通信を受けた場合、および通信回線を介して顧客からインターネットにより電子メールを受けた場合に、それぞれ顧客からの通信および電子メールを受信する受信部と、該受信部が通信回線を介して顧客からの通信を受けた場合において、通信回線を介して顧客に対して音声による案内メッセージを送出する音声案内部と、前記音声案内部による音声案内に対する顧客からの回答を収集すると共に前記受信部が通信回線を介して顧客からインターネットにより電子メールを受けた場合に電子メールの内容から顧客の情報を収集するデータ収集部と、郵便、ファックスあるいはオペレータ経由で送られてくる顧客情報を前記データ収集部に手動で入力するキーボード等のデータ入力手段と、該データ収集部で収集した音声情報をテキストデータに変換する音声データ変換部と、前記データ収集部で収集した電子メールによる情報をテキストデータに変換するテキストデータ変換部と、前記データ収集部で収集された顧客情報を所定の形式でデータベースに格納するデータベース管理部と、データベースに格納された顧客情報を読み出して集計分析するデータ集計分析部と、該集計分析部で集計分析された顧客情報を通信回線を介して指定の個所へ送信する顧客情報送信部と、を備えたことを特徴とする顧客情報収集・配信システム。



関連文献・サイト
・大塚住江「日米ビジネスモデル特許272とその後」SOFTICセミナー資料 2000.9.22

?リクルートのサイト

 


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